業務中や通勤途上中で亡くなった場合、遺族に給付金が支払われる制度があります。
これは労災保険からの支払になります。
労災保険自体は1名でも従業員(パート、アルバイトを含みます)を雇う者は、会社であっても個人事業であっても労災保険に加入する義務があります。
従業員を雇っているのに労災保険に加入していなかった事業所で労災事故が起こった場合でも、労働者は労災保険の給付の申請を行うことができます。
雇用主に落ち度があっても、労働者が保護される制度となっているのです。
中には勤務されている会社で、上乗せして支払う制度を設けているところもありますが、ここでは国の労災保険について見ていきたいと想います。
労災保険とは
労働保険とは「労災保険」と「雇用保険」を総称した言葉です。
会社員などが業務上または通勤途上の事故により亡くなった場合、労災保険から給付があります。
労災保険からの給付
労災の遺族(補償)年金は、亡くなられた方に生計を維持されていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹が順番に受けられます。
しかし、妻以外の人は一定の条件に該当することが必要になります。
遺族(補償)一時金
遺族(補償)一時金は、年金の受給資格者がいない場合に、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順に受け取れます。
また、遺族厚生年金や遺族基礎年金を受けられる人は、一定の調整をした上で、労災保険からの遺族(補償)給付も受けられます。
葬祭料(葬祭給付)
他に死亡したときの給付として、労災保険には葬祭料(葬祭給付)があります。
健康保険の埋葬料は「埋葬」の費用ですが、労災保険の葬祭料(葬祭給付)は、埋葬だけでなく葬式全般の費用を補償するものなので、労災保険の方が手厚い額になります。
雇用保険から
雇用保険による基本手当(失業給付)を受給中の方が亡くなった場合、 生計を同じくしていたご遺族は、死亡の日の前日までの未支給失業等給付を受けることができます。
雇用保険による他の失業等給付(教育訓練給付、高年齢雇用継続給付、 育児休業給付など)を受けられる方が亡くなった場合も同様です。
労災保険より
雇用保険から |
「未支給失業等給付」〇申請人:配偶者、子など○期限:6カ月以内 ○申請先:ハローワーク |
労災保険から |
「葬祭料」※葬祭給付〇申請人:葬儀を行なった人 |
「遺族補償給付」〇申請人:配偶者、子など |
|
「遺族給付」〇申請人:配偶者、子など |
<葬儀あとのガイドブック抜粋…P33>
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