終活関連

遺言書の作成準備

終活で大切だけれど抵抗があるのが遺言書です。

 作成すること自体が、後ろ向きな行為に思われて、ハードルが高いと感じられる方は少なくないでしょう。

だからこそ書きやすいエンディングノートが現れてきたという流れもあります。しかしエンディングノートは書きやすくても法的な効力は一切ありません。いくら自分の財産をこの子に! と思って書いても、何も効力はないのです。

エンディングノートは自分の気持を伝えて、遺族が困らないように具体的な情報(自分の持っている銀行口座情報や、病院にで延命措置をどうしてほしいかや、死亡した際に伝えてほしい連絡先等)を記しておくものです。

これに対し遺言書は自分の財産をどうしてほしいかを残すもので、その内容により遺族が争うことにもなりかねない危険性も含んでおり、お重さが違うのです。

そこで遺言書に対してのメリット・デメリットを考えてみましょう。

遺言書を残すことのメリット

・相続人同士の争いがなくなります。
・手間のかかる遺産分割協議の必要がなくなります。
・法定相続人以外(お世話になった方、特別な想いを寄せる方)にも遺産を分け与える事が出来ます。


遺言書を残さないことのデメリット

・相続財産を巡る不幸な争いが起こりやすくなります。
・想い出の品やお世話になった方への謝礼など、本当に与えたい方に想いが届きません。
・相続人がいない場合、遺言書がなければ遺産は国庫に帰属してしまいます。

 

 ご自身が亡くなったときに、どうなるかを想像してみてください。残された家族が困らないようにする為に、事前に何をしていた方が良いのか…見えてくると思います。
 特に相続について「今回は自分がいたから争いは起きなかったけど、もしいなかったら…」と考えてみてください。

家族の中で先に父親が亡くなっても母親がいるので相続は問題なく行えたが、その後に母親が亡くなると兄弟間で争いが起きた…ということはよくある話しです。
 また、今回は相続税は掛からなかった方でも、次回は配偶者控除などの非課税枠が無くなり、相続税を支払うことになる場合も考えられます。
 残された家族の事を考え、これまでの事を振り返り、準備を始めましょう。

 

<葬儀あとのガイドブック抜粋…P65>

四十九日法要までの準備 本位牌・お仏壇の手配等前のページ

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